独占欲強めの部長に溺愛されてます

◇◇◇◇◇

その日、仕事を終えて野々花がデスク周りを片づけているときだった。


「そうだ! 大事なことを忘れるところだった!」


声を弾ませながらそう言った瑠璃は、自分のバッグをゴソゴソと漁り、スマートフォンを取り出す。


「星さんも松村さんも、ちょっとこれ見てくださぁい」


瑠璃はスマートフォンをぐいと突き出した。


「なにがいったいどうしたんだよ」


どうせ大したものではないだろうといった様子で、松村がその画面を覗き込む。


「……え? 加賀美部長?」


松村が口にした名前に反応して、野々花の手も止まる。目こそ向けていないが、耳には神経が集中した。

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