独占欲強めの部長に溺愛されてます

「本当にいろいろとご迷惑をおかけしまして……」
「それはいいから、とりあえず食べよう」


加賀美は買ってきた弁当を丸テーブルに置き、ラグに腰を下ろした。
急いでベッドルームの引き戸を締め、野々花もちょこんと座る。


「ここの弁当、なかなかうまいんだ」


そう言いながら加賀美が取り出した弁当のパッケージを見て、野々花が「あっ」と声をあげる。


「『わたせキッチン』なら、私も知ってます」


加賀美は「そうか」と言いながら微笑んだ。

わたせキッチンはコンビニやチェーン店の弁当に比べると、手作り感が満載でおいしい。メニューも季節に合わせて変わるため、目新しさもある。
野々花のアパートとは駅の出口は反対側だが、たまに食べたくなって買って帰ることがある。

野々花はそこでふと気づいた。


「わざわざあそこまで行って買ってきてくださったんですか?」

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