独占欲強めの部長に溺愛されてます

「わぁ、いいんですかぁ? うれしいな。私、これ好きなんです。クリスピー感が最高なんですよ」


予想以上に喜んでもらえて、野々花もまんざらでもない。それもこれも、瑠璃がちゃんと仕事をこなせたからだろう。


「でも言いましたよね? 私、やればできる子なんですって」


瑠璃は誇らしげに両腕を腰に添え、胸を張ってみせた。
余計なひと言には、松村も野々花も苦笑い。それを言わなければ、もっとよかったのに。


「とかなんとか言って、加賀美部長から『俺が責任をもつから、不安がらずにやってみろ』って言われたからだろう?」


早速仕事に取り掛かり始めたか、マウスを操作しながらパソコン画面を見つめる松村のひと言が、野々花を驚かせた。

なんと、加賀美はしっかりフォローしてくれていたのだ。野々花にアドバイスするだけではなく、責任をもつという意思を瑠璃に示してくれていた。

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