おじさんは予防線にはなりません
しゅん、小さく大河の背中が丸まった。
こうやって素直にすぐに謝れるとこ、大河のいいところだと思う。

「ちょっと今日は、羽目を外し過ぎたな」

「本当にすみません」

「わかれば、いい」

なんでもないように池松さんがビールを口に運び、その場の空気がほっと緩んだ。

「うわっ、肉焦げてる!!
ほら詩乃、早く食べて、食べて!
池松係長も!」

慌ててお肉をお皿に入れていく大河に私も箸を取る。
池松さんはビールを飲みながらおかしそうに見ていたけれど。

「……あるわけないんだ」

「池松係長!
焦げてますって!」

「おうっ」

大河に急かされて箸を握った池松さんが、ぼそっとなにを呟いたのかまでは聞き取れなかった。
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