おじさんは予防線にはなりません
「うん。
可愛い」

にこーっと笑われるとなにも言えなくなってしまって、熱い顔で俯いた。


昼食を食べ、手を繋いで湖の周りを散歩する。
観光地化されているのでおみやげ屋やちょっとしたお店が点在している。

「あ、詩乃に似合いそう」

ハンドメイドアクセサリーを売っているお店で、ビーズでできた繊細なバレッタを手に取り、大河は私の髪に当てた。
白でレースのように編み込まれているそれはとても可愛い。

「詩乃、好きでしょ、こういうの」

「うん。
買おっかなー」

「ピンクとブルーもあるけど……詩乃は白だね、白。
決まりっと」

バレッタを手にレジに向かっていく大河を慌てて追いかける。

「自分で買うから!」
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