かわいい戦争
特別誰にというわけではなく、皆に投げかけてみたら。
勇祐くんを始め、ひつじくんも未來くんも天兒さんに視線を飛ばした。
「リッキーが、連れてきた」
「海鈴ちゃんのときみたく突然な~」
「あんとき勇祐もいただろーが」
「おい、俺になすりつける気か!?」
あちゃー。
ついに言い争いが勃発しちゃった。
ぎゃあぎゃあ騒ぐ天兒さんと勇祐くんを横目に、ひつじくんと未來くんは麺をすする。
「一から説明しろ」
渋々仲介に入った剛さんとは対照的に、幸珀さんは面白おかしそうに噴き出していた。
「皆、ガキだねぇ」
「お前も十分ガキだぞ」
「わたしもう大人ですけど!?」
剛さんと口喧嘩するときの幸珀さんは、いい意味で『ガキ』っぽい。
運転していたときと今とでは雰囲気が違う。
こういうのをギャップって言うんだろうな。
「天兒さんと勇祐くんが璃汰を神雷のたまり場に連れて行ったの?」
「違う違う!連れてったのは利希で、俺は何度も『やめとけ』っつったんだ。けどこいつは全く聞く耳を持たねぇでやんの」
勇祐くんも人のこと言えないんじゃ……?
初めて会ったとき、わたしも何度も人違いだって伝えようとしたけど耳を傾けてはくれなかったよね。
今じゃすっかり笑い話だね。