学年1のイケメンが探してる美少女は うちの弟です
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帰りの電車は来る時よりも空いていて、全員 席に座ることが出来た。
ただ、全員並んで座るのは無理で……3対1に分かれることとなった。
3の方は、もちろん男子たち。 で、1の方は私。
男子たちは車体の左側の席で、私は右側。
ちょうど、正面にみんなが見える位置だ。
マルたちは別に気にしないんだろうけど、私はやっぱり他人の目が気になるから……この配置でよかったと心からホッとした。
行きの電車と同じように、帰りの電車でも 乗り合わせた人たちは3人の男子たちを注目している。
だから私は、とにかく他人のフリ。
関係者だと悟られないように、必死に気配を消して乗っていた。
まぁ……3人のうちの誰かが声をかけてきたら、非常に面倒なことになるんだけどね。
でも、帰りの電車の中で3人が私に声をかけてくることはなかった。
理由は簡単。
和真はトラくんに寄りかかりながら爆睡していて、そのトラくんも、寝てはいないだろうけど目を閉じながら座っていたからだ。
マルは起きてたけど、ボーッと外を眺めている。
こんな状況でもマルなら声をかけてくるかなと思ったけど……まったくそんなことはなかった。