これからもずっとこの初恋を
「うんっ!行こう」
私たちは小走りで学校へ向かった。
…のだけれど。
途中で私は落し物をしたことに気づいた。
「あーーーーーーーっっっ!!!!!」
「っどーしたっ!?!?」
私が急に大きな声を出したから樹がびっくりしている。
「あ、えと…落し物しちゃったみたい。樹…先に行っててくれない?」
「落し物!?大丈夫なのか?…いや、俺も一緒に探すよ」
あ、そうだ。
樹は心配性だからこういうことになるんだよね…。
「ううん、大丈夫。私だけで行くからお願い!先行ってて、心配しなくてもいいよ」
「……分かった…」
樹は渋々といった様子で学校へ向かっていった。
あぁ、ここからまた戻りに行くのか。