熱情バカンス~御曹司の赤ちゃんを身ごもりました~

目的の公園に着くと、その広大な敷地にはいろいろなエリアがあり、園内マップを眺めながら感心してしまった。

「川に森に滝にハーブガーデン。自転車を借りてサイクリングもできるのね……」

「創也が大きくなったら、いろいろ楽しめそうだな」

夢は広がるばかりだけれど、今日はまだベビーカーの創也を押して行ける場所でないと。

私たちは、噴水を囲むようにして芝生の植えられた広場を目指し、のんびり歩き出す。

園内ではあちこちで野草が生い茂るほか、きれいに植えられた花々も美しく、それを目当てに集まった蝶の数も少なくはなかった。

「詩織、絵を描きたくてうずうずしてくるんじゃないのか?」

梗一がベビーカーを押しながら尋ねてきて、「そうね」と頷く。

今も、子育ての合間に細々活動しているけれど、やはり創也のことが気になって順調には進まない。

でもこうして実物の蝶を見ていると、もっと描きたいという意欲が湧き上がってきて、頭の中であれこれイメージを膨らませてしてしまう。

もちろん、今は創也のことが一番大事だから、思うように絵が描けないのが多少歯がゆくても、子育てを投げ出したいだなんて思いは全くないけれど。



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