熱情バカンス~御曹司の赤ちゃんを身ごもりました~

「ええ。あの絵は、あなたの姿を同じ香りを纏う蝶に映して、想いを込めながら描いたわ。そのおかげで再会できたんだもの、この子は恋のキューピッドね」

「ああ……本当だな」

夫婦でしみじみと顔を見合わせていると、蝶は私の指先から飛び立ち、今度は創也のベビーカーの周囲を飛び回った。

創也も蝶が気に入ったようで、手を伸ばしてキャッキャと声を上げて笑っている。

「ママと同じで、蝶が好きみたいだな」

ほほえましそうに創也を見つめる梗一に、私は小さく首を横に振ってこう言った。

「ううん。ママと同じで、パパの香りが好きなのよ、きっと」

「詩織……」

梗一は愛しげに私を見つめると、創也の目隠しをするようにベビーカーのサンシェードを広げた。

そして、蝶よりもずっと魅惑的な香りのする顔を近づけてくると、「好きだよ」と内緒話のようにささやいて、私の唇を甘くふさいだ。









FIN

< 181 / 181 >

ひとこと感想を投票しよう!

あなたはこの作品を・・・

と評価しました。
すべての感想数:405

この作品の感想を3つまで選択できます。

  • 処理中にエラーが発生したためひとこと感想を投票できません。
  • 投票する

この作家の他の作品

ひとりぼっちの上司と私
  • 書籍化作品

総文字数/112,829

恋愛(オフィスラブ)205ページ

表紙を見る 表紙を閉じる
窮屈な地元を飛び出して 憧れの東京で転職したものの キラキラした生活に夢見ていられたのは最初だけ。 今や会社では存在感を消して過ごし 真っすぐ帰宅してゲームに救いを求める毎日。 だから、ゲームで親しくしている 〝ヤスダさん〟とのオフ会が楽しみだった。 …はずなのだけれど。 待ち合わせ場所に現れたのは なぜか会社で恐れている鬼上司。 「あの、ヤスダさん……ですか?」 「ということは、加納がユリコさん……?」 最悪の居たたまれない空気。 でも、この夜を境に、 私たちのささやかな交流が始まった。 ============== カプセルトイメーカー タイニーポケット 取締役兼営業本部長 須田賢哉 (32) × 商品企画部 社員 加納莉々 (25) ============== 2026.8.6~2026.8.17 ※ベリーズ文庫with9月刊にて発売予定の作品 改稿前のものになります。
完璧な婚約者と迎える、自堕落な朝

総文字数/6,452

恋愛(純愛)1ページ

表紙を見る 表紙を閉じる
「フェチ」コンテスト参加作品です。 2026.7.15 公開&完結
愛しい俺様パイロットと、今日もいちゃいちゃ舌戦中
  • 書籍化作品
表紙を見る 表紙を閉じる
愛のない家庭で育った私は、 恋愛や結婚とは縁がなかった。 手に職をつけたくてCAになり、 仕事だけを生きがいにここまで頑張ってきた。 そんな自分の人生に不満なんてない。 このまま死ぬまで独りで歩いていくのだ。 ――そう、思っていたはずが。 「お前、俺と結婚しないか?」 どうして私が大嫌いな俺様パイロットと 結婚することに――!? ==✈Sky East AirLine✈== 俺様・毒舌・くせ者 副操縦士 深澄知隼 (32) × 強情・意地っ張り・甘え下手 CA 七里綺美 (25) ============== 2026.6.5~6.12 ※ベリーズ文庫『俺様パイロットは揺るがぬ愛で契約妻を甘くとらえて逃がさない』のスピンオフ的な側面もありますが、単体でもお楽しみいただけます。

この作品を見ている人にオススメ

読み込み中…

この作品をシェア

pagetop