熱情バカンス~御曹司の赤ちゃんを身ごもりました~

「ええ。あの絵は、あなたの姿を同じ香りを纏う蝶に映して、想いを込めながら描いたわ。そのおかげで再会できたんだもの、この子は恋のキューピッドね」

「ああ……本当だな」

夫婦でしみじみと顔を見合わせていると、蝶は私の指先から飛び立ち、今度は創也のベビーカーの周囲を飛び回った。

創也も蝶が気に入ったようで、手を伸ばしてキャッキャと声を上げて笑っている。

「ママと同じで、蝶が好きみたいだな」

ほほえましそうに創也を見つめる梗一に、私は小さく首を横に振ってこう言った。

「ううん。ママと同じで、パパの香りが好きなのよ、きっと」

「詩織……」

梗一は愛しげに私を見つめると、創也の目隠しをするようにベビーカーのサンシェードを広げた。

そして、蝶よりもずっと魅惑的な香りのする顔を近づけてくると、「好きだよ」と内緒話のようにささやいて、私の唇を甘くふさいだ。









FIN

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