はずむ恋~見つめて、触れて、ときめく~
『かわいい』と言われる子はふわふわとして、女の子らしく同性の私から見ても本当にかわいかったから、羨ましかった。

だから、耳を疑ってしまう。

でも、自分には縁のない『かわいい』を支配人は嫌みなく言って、おまけに頭を撫でた。聞きなれない『かわいい』と撫でられた感触に私の体温は上昇する。


「あれ? 顔が赤くなったけど、酔っているせいかな?」

「支配人こそ、酔っているんですか?」


顔がかなり熱くなっているから、多分私の顔は真っ赤。酔っているせいだと言ったら、それで納得してくれるだろうに、つい逆に質問してしまった。

だって、今度は私の頬に支配人の手が触れているから。体温を確認しているだけかもしれないけど、気のせいか体がさっきより近付いている。

私の頬も熱いけど、彼の手も熱い。同じように酔っているから熱いのかな。

頬に触れている彼の手を上から掴むと、視線が交わった。


「ああ、俺も酔っているのかもしれないな。でも、酔っているからだと言い逃れるつもりはない」

「はい?」


視線が絡み合った状態で、支配人の顔が近付く。
< 58 / 168 >

この作品をシェア

pagetop