はずむ恋~見つめて、触れて、ときめく~
来月の時間外労働は覚悟しているけれども、私はブライダル業務が出来ることが楽しみだった。
夕方から披露宴を行うことも多いらしいから、人手不足になるそうだ。
「支配人も来月はブライダルの方に顔を出すことが多くなりますか?」
「うん、もちろん」
私と支配人は、前回と同じスイートルームのダイニングテーブルで向かい合っている。
まさかまたスイートルームだとは思いもしなかったが、今度は中華料理のルームサービスを頼んでくれていた。
前回と同じ中島チーフが運んできてくれた。中島チーフは私を見て『お気に入りなんですね』と意味深なことを支配人の耳元で伝えていて、それは私の耳にも届いていた。
どういう意味のお気に入りかは分からないけれど、恥ずかしい気分になった。
中華料理のフルコースはあまり食べたことなかったから、私はひとつひとつの料理に感動していた。
「支配人はブライダルでやる役目みたいなのって、あるんですか?」
「俺が直接やってはいないけど、支配人からのお祝いの言葉は送らせてもらってはいる。時間が合えば、直接伝えることもあるよ」