あかいろのしずく

抱きつかれてバランスを崩しかける私。



「先輩どこ行ってたんー?」



関西弁!!

戸惑いながらも「ごめんねちょっと別の部屋の方に」と返すと、サキは「可愛いー!」とさらに私を抱きしめる手に力を込めた。く、苦しい。



「サキちゃん落ち着いて。ナナオちゃんが死んじゃうわ」

「あ、ごめんね先輩」



サユリさんが慌ててサキに注意してくれたおかげでなんとか助かったけれど。ホントにどうしちゃんだんだよサキちゃん。





その後聞いたサユリさんの話によれば、私がいなくなってすぐにサキがパニックになったらしい。そして泣き出して私を呼ぶけど、私は寝ていた、と。


いや、それにしても唐突すぎないか。
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