あかいろのしずく








ミナトと以前のように連絡をとるようになってから夏休みを迎えて、俺はその時の夏期講習で受験のことも聞いた。



ミナトの受験は十一月だった。

夏休みが終わり文化祭が終わり、なにもかもが終わっていく。
高校生活ももう終盤。


十二月になれば、受験シーズン真っ只中だった。おまけに気温も低いし、こんな日に屋上には誰もいない。


ミナトはその日、話したいことがあると言って俺を呼び出した。



ドアを開けると、珍しく先にミナトが待っていた。
屋上に立てば、冷たい空気がどこまでも続いていた。




「よお」と、ミナトは笑う。持ってきていた荷物が足元に置いてあった。対して俺は手ぶらだった。


ミナトは紺色のマフラーを首に巻いていた。顔が赤い。純があげたものなんだろうか。そうだったらいいなと思う。
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