あかいろのしずく
なんて言えばいい? なんて励ましてやればいい?
俺はそれをずっと考えた。でも、分からなかった。



歯を食いしばって白い息を吐く。


高校三年生になってもまだ、傷ついた友達にかける言葉さえ分からないんだ、俺は。何を言っても同情になると思うと、俺には無理だった。



「二つ目言っていい?」

「......」

「寒いからもう言うぜ」




その時のミナトは、不思議だった。
表情が柔らかくて、でもどこか弱そうで、脆くて。

明るくて馬鹿みたいなふりして、不意に優しく笑う、前のミナトに似ていた。




「俺さ、純ちゃんに酷いこといっぱいしたな、って」





はらはらと、雲の欠片のようなものが空から落ちてくる。
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