あかいろのしずく
「どうですかね。それは考えにくいかと。僕は特に純に対して何もしてないんですよ」
よく言う。こんなことをしておいて。
俺は西平を睨んだ。
「そういえば、その言い方だとアズマくんも純と関係があるんですね?」
「俺を疑ってるのか?」
「はい」
「けど、アズマくんが何かするようには思えないんですよね」
なんとかミナトの話から逸らそうと思ったが、なかなか厳しい。俺は嘘をつくのが得意とは言えない。バレるのも時間の問題かもしれない。
なんとかして隙をついてここを出ないと。
そのためにはまず出口を確保しないといけない。一階に降りるか?
そんなことを考えていたら、西平が呟く。
「喉が渇きましたね、水でも飲みますか」