あかいろのしずく

「......ああ」



自分から行ってくれるとは。まだ運も尽きたもんじゃない。
俺はぐっと拳を握って笑った。西平の背中を追って階段を下りる。


しかし、ここでまさかの事態が起こる。


一階に足をついてすぐ、西平は玄関に向かった。そして地面に落ちた鎖と南京錠を拾い上げ、またドアにつけ始めたのだ。

あまりにも唐突なことで俺はタイミングを失い、西平を突き飛ばして逃げることができなかった。

これは非常事態だった。出口を塞いで、西平は俺の方に振り返って笑った。俺はこの時内心凄く焦っていた。



その後、西平に言われるままリビングに向かう。

< 609 / 754 >

この作品をシェア

pagetop