あかいろのしずく
考えている間にも、大きな冷蔵庫の中から西平は二リットルのペットボトルを二本取り出した。
おいおいそんなにいるか? と、考えるあたりまだ俺は余裕だった。
ペットボトルの中には透明な液体が蓋の近くまでたっぷり入っている。ダイニングのテーブルの上にそれを置くと、今度は食器棚からガラスのコップを二個取り出す。
無言の時間が続いた。
カツカツと時計の秒針の音と、ガラスの中にそれを注ぎ込む音が混ざりあう。
二つとも七分目ぐらいまで入れて、西平は片方を俺に差し出してきた。
その後ペットボトルの蓋を閉めようとする西平。
が、その前にボトルの本体に手が当たり、そのままバランスを崩したそれは床へ真っ逆さま。