あかいろのしずく
ていうか、こんな水までかけてどういうつもり――――、と水を飲もうとコップを口の近くまで近づけた時、そこで俺は初めてあることに気づく。
刹那、俺も同じように西平に向かって液体をかけた。それはほぼ反射的だった。それを被った西平は一瞬驚いたが何も文句を言わなかった。
「そうですね、危険です。でも、普通に扱えば特に問題はないんです。あるとしたら一つなので、それに気をつければいいんです。簡単ですよ」
そうして西平は、ポケットからあるものを取り出した。
「火に近づけなければいいんです」
瞬く間の出来事だった。西平の上から滑り落ちたそれは、ゆらゆらと小さな赤い雫型の光を灯していた。