あかいろのしずく

もう今後の展開は予想できる。俺が死ぬか生きてここを出られるかの二択だ。

西平は四人がここを出た時から、俺と死ぬつもりだったんだ。



「無色透明の特殊引火物です。触れれば薬傷、目に入れば失明。吸入で嘔吐、昏睡、痙攣等。最悪死ぬこともありますけど。良かったですね、飲む前に気づいて」

「ふざけるな」



辺りには甘い臭気が広がっている。それに焦げたような臭いが混ざって、なんともいえない悪臭が部屋の中に籠りつつあった。

酔った人のように踊り狂う炎。元の部屋の形が無くなるのも時間の問題だ。

だけど、この火は移りやすいから、火の中に飛びこむのは危険だ。至る所に飛沫がかかってそれにすぐ引火するのだ。
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