あかいろのしずく
そして、純が答えます。


「あのね!」


純は僕を遠くから見ていました。泣いているのか、目元を何度も拭いながら、けど、嬉しそうに笑いながら、純は大きな声ではっきりと言いました。


「すっごく変なこと言っていいー?」

「言ってください! なんでも聞きます!」



僕は笑って、声を枯らして叫びました。



「わたしね!」



純が大きく息を吸います。



「冬休みに先生に会った日に、ミナト先輩に見つかってたの、それでね、脅されてたの。先生が仕事を失うか、私が先生を諦めるか、どっちがいいかって聞かれたの!」



四人のことも、純のことも、誤解して、さらに今までで何度も失敗を重ねても、分かったことは少なくて、ここに来て気づいたことばかりで。

後悔して、ばかりです。
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