あかいろのしずく

嗚咽して、子供のように泣きじゃくる。
僕はゆっくりと、純の方に足を進めます。



純のためにこれから、なにを返せるのだろう?



もうお互い死んでしまって、生きているうちならできたこともできなくなってしまって。

そのうちさっきの四人みたいに、未練も無くなって幸せと感じて成仏してしまうのだろうか? そして生まれ変わりなんかして、またどこかで会うんだろうか。


......。それでもいいな、悪くない。

その時はまた純に恋をして、今度は一年よりもっと一緒に過ごそう。
たまに会うんじゃなくて、もうそれが当たり前と思えるようになるぐらい会おう。

たくさん笑おう。
泣きたいときは一緒に泣こう。

僕のせいで悩ませたりしない。
僕のせいで死なせるようなことももう二度としない。
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