仮想現実の世界から理想の女が現れた時
「いいんですか?」

「もちろん。
暁里ん家は、岐阜のどの辺?」

「大垣だから、名古屋から、だいぶ
ありますよ。」

暁里は、俺の実家は名古屋だと思ってるんだ。
ま、あえて訂正はせず、そのままにしておこう。

「近いよ。
もし、白川村とか言われたら、どうしようと
思ったけど。」

ま、子供の頃、岐阜城によく行ったって最初にコメントをくれたから、白川村じゃないことは知ってたけどね。

「ほんとにいいんですか?」

暁里は心配そうに尋ねる。

「ああ。
暁里と旅行に行くみたいで、楽しそうだろ?
いっそ、途中で寄り道して一泊してから帰る?」

それも、楽しそうだな。

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