仮想現実の世界から理想の女が現れた時
翌朝。

やはり俺は、暁里より先に目覚めた。

かわいい…

すやすやと眠る彼女は、誰よりもかわいいと思う。

俺が幸せな気持ちで暁里を眺めていると、暁里も目を覚ます。

「おはよう。」

俺は、寝ぼけていると思われる暁里に声をかける。

「お、おはようございます。」

暁里は、俺の顔を目に留めるなり、分かりやすく狼狽える。

だから俺は、暁里の
頬を両手で包み、向き合わせる。

そしてそのままそっと口づけた。

「かわいい」

俺がそう囁くと、暁里はそのまま俺の胸に赤い顔を埋めた。

くくっ
これは恥ずかしがってる?

なおのこと、かわいいんだけど。


「暁里?」

俺は、暁里をぎゅっと抱きしめたのち、急にさっと身を起こして、上から暁里を見つめる。

そしてもう一度キスを落とす。

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