君の匂いを抱いて祈った。―「君が幸せでありますように」―
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「―――景太。今日も茜さん、練習来るって?」
練習で借りている、ライブハウスの戸をあけて俺が中にいるのを確認するなり、明弘は笑顔で尋ねてきた。
それに俺は、来るらしいよ、と答える。途端、明弘は破顔した。
茜が、俺たちの練習にちょくちょく参加するようになって、1月ほどが過ぎた。
初めこそ、違和感があったものの、今では茜の声は俺たちの歌に完璧になじみきっていて、保も明弘も、茜が早く『A‐Dreams』の一員になってくれればいいのに、と。よく口をそろえていた。