約束のエンゲージリング




両親が急に離島に移り住みたいと言い出して、1人で店を切り盛りし始めた24歳。

途中で1人バイトの子を雇ったが、今まで3人で切り盛りしていた頃と比べれば正直精神的にも肉体的にもキツかった時期。





朝、決まった時間に店の前を颯爽と通りすぎていく綺麗な女性。

いつも綺麗目なスーツ姿で、その横顔は自信に満ち溢れていて毎日がとても充実しているように見えた。







そんな女性の表情が曇り出したのはいつだったか、気づけば目で追っていて初めてうちの店にお客様として来店した時も、どこか辛そうで今にも壊れてしまいそうなほど弱々しく、、だからからか、気になって仕方なかった。


ショーケースの花を覗いて、少し表情が穏やかになった女性は部屋に飾ると薔薇を一輪買って帰っていった。











それからその女性は毎週末、薔薇を一輪買いに来るようになり店に訪れる間隔が徐々に3日に1回と短くなっていった。

その頃にはお互いのプライベートな事なども話すような間柄になっていて彼女からアプローチを受け自然な流れで付き合い出した。







好きだという感情とは少し違ったかもしれないが、前向きで明るい彼女を尊敬していたし好きになれると思った。

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