約束のエンゲージリング


こんないい女。

世界中を探してもきっと彼女だけだ。








あの日のセリフを思い出して無言でそっと抱きしめれば、それが不安を増幅したらしく腕から必死に抜け出しこちらを不安そうに見つめてくる。








「ちゃんと答えてよ、、。マサくんだよねっ、、!?千佳は!?千佳は大丈夫なの!?!?」

『落ち着け、千佳なら大丈夫だ。、、沙羅の想像通りの事があったらしいが、あいつももう大人だ。だから沙羅がそんなに心配することはないから。どちらかというとマサの方が大丈夫じゃなかったな。』





そう答えると辛そうな表情に変わり、今度は自ら抱きついてきた。

それをしっかりと腕に抱きとめる。






「、、なんかそうなる気がしてたの。千佳もそろそろ限界そうだったし、いつ感情が爆発してもおかしくなかった。そんな時に自分の誕生日っていう〝特別な日〟にマサくんの方からデートに誘ったりして思わせぶりな態度取られたら、、、感情が溢れて伝えずにはいられないと思う。ううん、寧ろ今まで千佳はよく耐えたよね、、、?」

「、、、、そうだな。」

「玉砕覚悟で言ったんだもんっ、、!どうせあの子の事だから最後はきっと精一杯笑顔を見せてきたんでしょっ、、!」

「、、本当に、、千佳の事よくわかってるな。」

「っ、、、分かるよっ!だってあの子、凄く優しい子だから!!!!」

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