俺だけのもの~一途な御曹司のほとばしる独占愛


「じゃあ、ふたりともあれじゃない? パラリーガルってやつ?」

期待した飲み会は、はじまったばかりだというのに期待外れになりそうな予感がしている。

焼鳥の匂いが食欲をそそるチェーン店の個室で、男女向かい合わせにテーブルを囲った。みんなの手には乾杯を終えて半分ほど減ったビールと、お通しの小鉢がいきわたっていた。

「いえ、それは弁護士事務所で働く補助の人のことで……」

順番に自己紹介をしていく中で、私の番になったとき感じの男性にたずねられた。予想していたとはいえ、さも知ったかのような態度が余計に鼻につく。

「あ、そうなの? でも変わんないでしょ」

「い、いえ割と違うんですけど……」

というより、全然違う。けど、まぁいいか。

ここでハッキリと否定するのは場の空気を乱すような気もするし、彼のプライドも傷つけてしまう。男性のプライドはガラスのようにもろい。たしか、そういう情報をどこかで見た。

そもそも適当な調子でたずねてくるし、あんまり深く聞いてもこないので私の職業にさほど興味もないだろう。

「まぁ、経理事務ですよ」

用意していた一番いい回答を思い出して、苦笑いで返した。

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