私の赤点恋愛~スパダリ部長は恋愛ベタでした~
それに気づいてからは眠くなくても寝たふりをするようにしている。
少しでも早く、佑司に休んでほしいから。

「……駿がニャーソンの担当さん」

偶然の再会は驚いたが、元気そうで安心した。
駿は私が――酷いことをした相手、だから。



ふたつ上の駿は、大学時代に私が付き合っていた相手だ。
同じバイト先で先輩後輩として働いていた。

「チー」

私をそう呼んで、目尻を下げて笑う顔が好きだった。
だから、告白されて付き合った。

――私には全く、恋心などわからないまま。

昔から、男女間のことに鈍かった。
当然、恋だってしたことがない。
でも、それでいいと思っていたし、ひとりで生きていければ問題ない。

そんな私が、恋だとかわからないまま駿と付き合ったのは無理があったのだ。
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