私の赤点恋愛~スパダリ部長は恋愛ベタでした~
「ありがとうございました」

泡を流し終わったというのに、まだそこに佑司は座っている。

「あの……」

「なんなら身体全部、洗ってやるけど?
……うわっ、あぶね!」

思いっきり後ろへ振り切った拳は、空振りに終わってしまった。

バスタオルを巻き直して一緒に浴槽へ浸かる。
大きな浴槽は大人ふたり入っても余裕だった。

「チーは今日、どうだったんだ?」

「今日ですか?
今日は……」

久しぶりに駿と会って、昔のように話せた。
きっと私のことなど嫌いになっているだろうと思っていたのに。

「楽しかったですよ」

「ふーん、いいな。
チーは楽しんで。
俺はもう、空気読めない竹村サンにひやひやしっぱなしだったのに」
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