私の赤点恋愛~スパダリ部長は恋愛ベタでした~
集まった全員の口から、すでに疲労の色の濃いため息が落ちる。
容器メーカーから送られてきたリストは、うんざりするほど膨大だった。
それもそうだろう、ほとんどが個人でやっているお店だったから。

「北海道や九州など、どう考えても直接回れない地域は除外するからここからさらに減る。
申し訳ないが、頼んだ」

きれいな姿勢で佑司がお辞儀をする。

「京屋部長が悪いんじゃないんで。
……なあ」

「そうだよね」

「じゃあ、やるか!」

みんな、てきぱきと電話をかけはじめ、私も佑司もそれに加わる。
ある程度目処がついたところで、少しずつ回収に出てもらった。

――ピコン。

携帯が通知音を立て、画面を確認する。
歩くのももどかしく佑司の元へ行き、それ――駿からのNYAINを見せた。
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