私の赤点恋愛~スパダリ部長は恋愛ベタでした~
時間がもったいなくて、速攻で駿に電話を入れる。

「いまの話。
京屋部長が行くそうなので、先方に零時近くになっても大丈夫か確認取ってもらっていい?」

『マジで行くの?
了解、連絡取ってみる』

折り返しの電話をイライラとしながら待つ。
数分後、かかってきたのはOKの電話だった。

「じゃあ、行ってくる」

立ち上がった佑司へ、半ば屍に変わりつつあるみんなの視線が向く。

「みんな、今日は本当にすまなかった。
あと少し、よろしく頼む。
無事に納品された暁には盛大に飲み会を開こう」

「はい」

みんな、最後の気力を振り絞って残り僅かにまた、電話をかけはじめる。
私は部屋を出ていった佑司を追った。

「本当にひとりで大丈夫ですか」
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