私の赤点恋愛~スパダリ部長は恋愛ベタでした~
あ、でも、これでいままでの彼の女性遍歴が見えてきた気がする。
そんな女性とばかり付き合ってきたから、ハイスペックの割に三十過ぎても独身なんじゃ?

「もしかしてお前……女じゃない?」

「は?」

待て、どうしてそういう結論に達する?
まあ、それで諦めてくれるのならいいけど。

「まあ別に、チーが男だろうと女だろうと関係ないけどな」

ニヤッ、右頬だけを歪めて京屋部長が笑う。
奴が異性愛者だとかバイだとかこの際どうでもいい問題だ。
いま、最大の問題は、私に危機が迫っているということ。

「なあ、そろそろ素直にならないか」

「ひぃっ」

するりと京屋課長の手が頬を撫で、短く悲鳴が漏れる。
恐怖のあまり私の目にはうっすらと涙が浮いていた。

「あ、あのですね。
京屋……部長」
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