私の赤点恋愛~スパダリ部長は恋愛ベタでした~
「特には……」

私を無視してウェイターを呼び、彼はさっさと注文してしまった。
まあどうせ、ちらっと見えたメニューには難しそうなフランス語が並んでいて、私じゃまともに注文できなかっただろうけど。

「遅くまで開いているお店もあるんですね」

「需要があるからな」

もう九時近いというのに、席はそこそこ埋まっていた。
明日が土曜というのもあるのかもしれない。

なにを話していいのかわからなくて、食前酒のスパークリングワインを飲む。
京屋部長も黙ってグラスを口に運んでいた。

「その」

「チーは俺のこと、どう思う?」

「はい?」

これはいったい、なにを聞かれているんだろう?

「あの、……正直に言っても怒りませんか」
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