私の赤点恋愛~スパダリ部長は恋愛ベタでした~
佑司が車を出す前にお願いしてみる。

「なんで?」

ええ、まあ、その返事は想定内です、すでに。
私が欲しい返事は出さないまま、彼は車を出した。

「着替えたいですし、化粧もしたいです」

さすがにゴールデンウィークも超えたいま時期、一日着た服は汗を掻いていて着替えたい。
それに、すっぴんで外を出歩くとかできるはずがない。

「なんで?」

「はい?」

いやいや、自分は着替えておいて、私はかまわないとかないですよね?

「いまからチーの服買いに行くから、それに着替えたらいいだろ」

ああ、買ってくださるのですね。
それはありがたいです。
けれど。

「でも、化粧はしたいですし」
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