私の赤点恋愛~スパダリ部長は恋愛ベタでした~
「引き上げはまた後日にして、とりあえず当面いるものだけあればいい。
充電器と……着替えと……そうだ、デートは中止しているものを買いに行こう」

「……はい?」

佑司は独断で荷物を詰めていく。
その辺りでようやく、私も状況を把握した。

「ちょっと待ってください!
まだ私はそうするとはなにも」

「そうするもなにも、決定事項だから。
こんな危ないところにチーをひとりで住まわせておくわけにはいかない」

なおも断りなくクローゼットの衣装ケースを開けようとする。
……ってちょっと待って!
そこは……。

「色気のねー下着ばかりだな。
これは全部買い替え」

乱雑に引き出しを閉め、今度は掛かっている洋服をぽんぽんとスーツケースに放り込んでいく。

「チーはもう、化粧済んだみたいだな。
じゃあ行くか」
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