私の赤点恋愛~スパダリ部長は恋愛ベタでした~
「チー、行くぞ」

「は、はい」

並んで歩く私を、不思議そうな目で佑司は見下ろした。

「腕、組まないのか?」

「は?」

それがさも当然、佑司はそんな顔をしている。

いやいや。
ない、ないから。

手を繋いでいる人は見かけるけど、さすがにこんなところで腕を組むとかありえない。
でももしかして……。

「だっていつも、勝手に腕組んできてたぞ」

ああ、やっぱりですか。
あれかな、こんなイケメンが私の彼氏なんです!って自慢したかったのかな。
過去に佑司が付き合っていた人たちは。

「私は別に、佑司を自慢したいとか思わないので……」
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