闇に溺れた天使にキスを。

「そんなつもり、ないのに…」

『じゃあ早く理解してね。自分がどれだけかわいい発言をしているのか』


考えたってわからないし、わかるわけがない。

勝手に神田くんがかわいいと捉えているだけであって、彼自身がおかしいのだ。


「理解なんてできないもん…」
『それなら俺がわからせてあげる』

「そ、れは…大丈夫です」
『どうして？残念だな』


小さく笑う彼は、私の反応を見て面白がっているに違いない。


「神田くんは、来週の月曜日から学校に来てくれるの？」

半分は話を変えるため、もう半分は来週のいつから来てくれるのかと気になったため聞いてみる。


なんだか声を聞いてしまったら、今度は会いたいと思ってしまう。


『うん、月曜日から行けると思う。
本当はもっと早く学校に行きたいけどね』


きっと一週間近く学校に来ないため、勉強が遅れるかどうかで不安なのだろう。