闇に溺れた天使にキスを。
「よくできました。
わざと間違えてくれても良かったんだけどね」
「……嫌い」
「あ、すぐ拗ねてそういうこと言う。
それとも本当に嫌いになった?」
彼の言葉に対し、首を小さく横に振る。
私の心はすべて彼にお見通しだ。
「ふっ、かわいい。
もう本当、白野さんといると癒される」
神田くんは私の頭を撫でながら、ぴったりとくっついてきて。
相変わらず密着状態のため、ドキドキと鼓動が速くなる。
「佐久間が佐久間じゃねぇから怖い」
そんな状態の中、神田くんの隣に副総長である涼雅さんが座った。
「嫌だな、これがいつもの俺だよ」
「どの口が言うんだか。すっげぇデレデレじゃん」
その時、涼雅さんと目が合った。
さっきの鋭く睨むような目つきを思い出してしまい、目を逸らそうとしたら。
「さっきは悪かったな」
突然涼雅さんから謝られた。