闇に溺れた天使にキスを。




「いいからお前は黙ってそれ着ておけばいいんだよ」


いつもの呆れたような口調だったけれど、うざがられたと思い泣きそうになってしまう。


普段はなんてことないのに。

むしろムッとしてしまう場面なのに、今は何故だか泣きそうになるのだ。



「あー、ほら、言い過ぎたな。
そんな泣きそうにならなくていいから」


それに気づいた涼雅くんは、私の頭に手を置いてわしゃわしゃと撫でてくれる。


「ごめん…」
「まあ今は弱ってんだから仕方ねぇよな」


そう言って、今度は私の手を引いた。


「とりあえず腹減ったから買ってきたやつ食おうぜ。
お前ってコンビニ飯、食う人間?」

「えっと…あまり、食べないかな」
「まじか。結構コンビニの飯も美味いぞ」


その手は私をソファへ座らせるよう促し、大人しく腰をおろした。

そんな私の隣に涼雅くんも座り、テーブルの上に置かれてあるコンビニの袋を手に取る。


「あっ、やべぇ」
「……どうしたの?」

「せっかくジュース買ってきたのに冷やすの思いっきり忘れてた」


少し『やってしまった!』とでも言いたげな表情をし、私に買ってきたジュースを見せる涼雅くん。

その姿はなんだか幼くて、思わず笑みがこぼれてしまった。


「でもまあ、炭酸じゃねぇから大丈夫だろ」
「あ、ありがとう…」


私の分まで買ってきてくれたようで、ジュースを手渡される。


「あとはパンとおにぎりとか、どれ好きかわかんねぇから適当に買ってきた」


涼雅くんは袋の中身を全部出し、テーブルの上へと並べる。

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