闇に溺れた天使にキスを。



息が苦しくなっても、離してほしくなくて。
ただぎゅっと神田くんのシャツを掴んで受け入れる。

もっと欲しい、こんな優しいだけじゃ物足りない。


けれど神田くんは息が乱れる私を見るなり、唇を離してキスを終えてしまう。


「……っ、やだっ」


じっと神田くんを見上げ、息が乱れる中で彼を求める。


「もっと、神田く……」
「……っ、もうこれ以上はダメ」

「どうして。やだよ、もっと欲しい……足りない」


あれだけ我慢したのに、これだけのキスしか返ってこないだなんて。


けれど神田くんは視線を逸らしてくるから、もう終わりなのだと思うと悲しくなる。

うまく働かない頭は、ただ彼を求めていて。


それを満たそうとするかのように、今度は自分から神田くんに唇を重ねにいった。

今の私には恥じらいひとつなく。


最初は驚いた様子の神田くんだったけれど、諦めてくれたのかそれを受け入れまたキスをしてくれる。

それも今度は深く強引なキス。


ここが保健室であることも忘れて舌を絡ませ合い、思わず声が漏れてしまう。


恥ずかしいよりも、欲しい気持ちが勝ってしまい。

結局神田くんがキスをやめるまで、私は抵抗ひとつせずに受け入れていた。


「……っ、そういうの反則だから」


神田くんの余裕のない表情。

彼自身も少し息が乱れており、私と同じ気持ちなのかなと期待してしまう。


「……まだ、物足りない?」

私の質問にピクッと反応を示す神田くん。
やっぱりそうだ。


「じゃ、まだやめないで」

「ダメだから、本当に。
白野さんは一応病人なんだよ?」


病人って言い訳して、キスをやめた代わりに私を抱きしめる。

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