そんなあなたが大好きでした。
「お待たせ!蒼ちゃん、りほ」
「遅かったな、食べようぜ!」
「ごめんごめん、授業が長引いちゃって。」
「食べようか。いただきます」
「律くん早いよー!私も食べるー!」
告白の前にご飯を食べてパワーをつけなきゃと思い、弁当の中身を掻き込む。
すると律くんが食べる手を止めてりほの方
を見た。
「そういえばりほは、昨日の告白どうしたの?」
「あー…お断りしました…」
「そうなんだ…」
少しほっとした表情を見せた蒼ちゃん。
それを見て、私は胸がきゅっと苦しくなる。
表情には出さないよう、無理にでも笑顔を作る。
「りほは美人だから、すぐ彼氏出来るよ!」
「そうかな?でもなほも同じ顔でしょ?(笑)」
「でもりほの方が美人だよ~」
「そんなことないって言ってるのに、なほはいつも謙虚だから」
「そうだぞ。なほもりほも同じ顔だけど、
それぞれちょっと違う良さのあるから。
なほは謙虚すぎ」
蒼ちゃんがそうフォローしてくれたことに内心喜んでいると、いつものように
頭の上に手を置いて髪をぐしゃっと撫でた。
私はこれが好きだ。
蒼ちゃんがよくやってくれるから、私はこれをして貰えるとすごく安心するんだ。
こんな時にやっぱり好きだと再確認する。
「もう頭ぐちゃぐちゃだってばもうー」
と笑いながら蒼ちゃんを軽く叩いた。
すると、
「りほ、今日も自販機に買いに行かない?」
「ん?いいよ~行こうか」
律くんが立ち上がりりほに声をかけた。
それと同時に私に目を合わせた。
気を使ってくれたんだと察する。
りほと律くんがドアの向こうに
いなくなったのを確認すると、急に緊張が大きくなる。
弁当を食べ終わった様子の蒼ちゃんは
立ち上がって屋上からの景色を眺めていた。
私は弁当を半分残したまま、弁当箱を閉じた。緊張をどうにか消そうとするように。
それでもどうしても落ち着かない自分の心臓の音が蒼ちゃんに聞こえるんじゃないかって不安なくらいで。