天然たらしが本気を出す時。
呼び出して二人きりとか、怪しすぎるって。
「それで、どうした?」
にこりと笑って私を見てくる堀北。
「…えっ、と、、」
言うの?言うのか?
麻里ちゃんのことどう思ってる?って?
いきなりそんなこと聞いたら怪しまれること間違いないのに?
…遠くからせめてみるか。
「…いきなりこんなこと聞くのもなんだけど、
堀北って今好きな人とかいたりする…?」
あああ、なんで!!本当にいきなりすぎる!!
ばか!ばか!!!
これじゃあ、なんで?ってなるじゃん!!
「え、なんで?」
ほらみろ!!!
きょとんと不思議そうに頭を傾ける堀北に顔が引きつりそうになりながらも答える。
「…クラスの女子が気になってるらしくて代表で聞きに来た」
私ナイス。よく出てきた。
これなら怪しまれない。よし。
「ははっ、なにそれ。女子って変わってんなー」
ええ、そうですね。
「で、好きな人だよな?…いないよ。俺今、部活に専念したいから彼女とか作るつもりもないし」
…好きな人、いないんだ。
なんか、少し安心したかも。
「そ、そうなんだ。堀北部活頑張ってるもんね」
「おう!今度試合あるから暇だったら応援来てくれよ!」
「うん、がんばってね」
「サンキュ!じゃ、俺もう行くな」
颯爽と走っていく堀北の背中を見ながら思う。
バスケ部で一年にしてスタメンに入るほどの実力がある堀北。
前に少しだけ体育館を覗いてみたけど、バスケをしている姿はかっこよかった。
そんなキラキラ輝いてる堀北を見て、意識し始めたんだった。こんな真剣に1つのことに取り組めるなんてかっこいいな、凄いなって。
それから頑張って話しかけて、少しだけだけど仲良くなれて凄く嬉しかった。
ーーー…そっかあ、好きな人いないのかー。
あ、やっば。麻里ちゃんのこと聞くの忘れた。