インスタント マリッジ~取り急ぎ結婚ということで~
私は恥ずかしさのあまり、私の手を握る尚史の手を振り払って真っ赤になった顔を両手で覆った。

「いくら相手が尚史でも、そんなの絶対無理……。恥ずかしくて死ねる……。そんなことされたらもうお嫁に行けない……」

「あのなぁ……モモ、なんか勘違いしてないか?俺はエロいことをするなんて一言も言ってないからな」

「……違うの?」

「バカ!言っただろ、モモのいやがることはしないって。俺が言いたかったのは密着度を上げるってことで、わかりやすく言うとくっつくとか抱きしめるとか……そういうことだ」

なんだ……そういうことか……。

尚史に私自身も知らない性感帯を開発されて、性的な悦びを教え込まれてしまうのかと思った……。

とんでもない勘違いをしてしまった。

これはあまりにも恥ずかしすぎる。

「ホントにやらしいことはしない?」

「しない。モモがして欲しいなら話は別だけど」

「……絶対にしないで」

「モモがそう言うなら」

当たり前だ!

二人きりの部屋で密着するだけでもハードルが高いのに、八坂さんと結婚するために大人の女にしてくれなんて、この私が尚史に頼むわけがない。

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