インスタント マリッジ~取り急ぎ結婚ということで~
そこには『rest&resort HOTEL TRUE LOVE』の文字が踊っている。

「リゾートホテル?こんな場所に?」

「よく見ろ、こんな低価格で卑猥なリゾートホテルがあると思うか?」

言われた通りに他の建物に掲げられた看板もよく見ると、休憩とか宿泊の値段がドドーンと大きく記されている。

そもそも私はホテルにリゾートしに行くような趣味はないから、これが低価格なのかどうかがよくわからない。

それにしてもホテルだらけだけど、駅や観光地から離れた場所でそんなに需要があるのか?

って言うか……尚史、今『卑猥』って言った?

首をかしげて建物をガン見していると、尚史が呆れた顔をして大きなため息をついた。

「そんなこともわからないのか……。ここホテル街だよ。どこもこじゃれた名前つけてるけど、平たく言うと全部ラブホテルだ」

「らっ、らっ、らぶっ……!」

なんと……これが噂に聞くラブホテルとな……?

ラブホテルって、もっとあからさまに『どピンク』なイメージだったのに、全然違うじゃん!

ってことはさっきのカップルも今頃この中で……。

うっかり人様の愛の営みを想像しそうになり、私はそれをかき消そうとあわてて頭をブンブン横に振った。

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