インスタント マリッジ~取り急ぎ結婚ということで~
そういえばここ何日かはゲームなんてしていないんだった。

じゃあさっきのは気のせいかな。

安心した途端、私はまた深い眠りに落ちた。


どれくらい眠っていたんだろう。

頬に何かが触れているのを感じた。

おそらくタオルか枕だろうと思ったけれど、それはどうも布の感触ではないようだ。

じゃあ一体なんだろうと思っていたら、それは頬から離れ頭へと移動して、撫でるような動きをくりかえした。

なんだか優しくて気持ちのいい感触で、なんとなく安心する。

猫にでもなったような気分で重いまぶたをゆっくり開くと、目の前にはなぜか心配そうに私の顔を覗き込む尚史がいた。

「あ……あれ?尚史……?」

「悪い、起こしたか?」

「うん……起きた……」

どうして尚史がここにいるのかはよくわからないけれど、尚史の顔を見た途端、メッセージを送ろうとしている途中で眠ってしまったことを思い出した。

「あっ、そういえば私……尚史にトーク送ろうとしたけど、途中でしんどくて寝ちゃったんだ、ごめん」

「気にしなくていいって。モモ、熱あるんだろ?」

そう言って尚史は私の頭を撫でる。

さっきの物体の正体はこれか。

熱のせいで不覚にも気持ちいいと思ってしまったじゃないか。

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