インスタント マリッジ~取り急ぎ結婚ということで~
「だよね……。でも体がベタベタして気持ち悪い」

「体拭けば少しはマシになるんじゃね?タオル濡らして来てやるよ」

「そうだね。お願いしようかな」

脱衣所のタンスの一番上の引き出しにタオルが入っていると教えると、尚史は部屋を出て1階に下りていき、熱いお湯で濡らして絞ったタオルを持ってきてくれた。

まずは顔、そして首の汗を拭う。

「はー……気持ちいい」

次に体を拭こうと思ったけれど、さすがに尚史の見ている前で体を拭くのは抵抗がある。

「あのー……お願いがあるんだけど」

「ん?背中拭いて欲しいのか?」

背中を拭くって……脱げってこと?!

私にセミヌードになれって……?

いくら私に色気がなくても、それはアカン……!

万が一にでも尚史が妙な気を起こしたらどうするの?!

「いやっ、そうじゃなくて!見られてると恥ずかしいから、今はちょっと部屋から出てくれる?」

「自分で背中拭けるのか?」

「そこは自分でなんとかするからっ!」

「モモ体めっちゃ固いのに?」

それは確かにそうだけど、もう小さな子どもでもないのに、親でも兄弟でもない尚史に背中を見られたり肌を直に触られたりするのは恥ずかしすぎる……!

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