インスタント マリッジ~取り急ぎ結婚ということで~
「いえ、人と約束しているので……」
「そうですか……残念です……」
お誘いを断られた谷口さんは本当に残念そうにそう言って、しょんぼりとうなだれた。
こんなタイミングで尚史が私に声をかけでもしたら、私も谷口さんもお互いがとても気まずい思いをするに違いない。
今こそ脱出しなければ!
「じゃあ谷口さん、私はこのあと予定があるから、そろそろ行くね」
「あっ、そうなんですね。お引き留めしてすみません」
後ろを振り返らずに急いでその場を離れてレジへ向かう。
尚史は状況が把握できていないから、どうして無視するのかと気を悪くしているだろうか。
レジで会計をしてもらいながらそっと様子を窺うと、尚史は谷口さんに軽く頭を下げたあと店の出入り口の方へ向かって歩きだし、その途中でチラッと私の方を見て、そのまま店を出ていった。
尚史もうまくその場を離れられたようだ。
バッグから財布を出そうとしたとき、スマホからトークの通知音が鳴った。
支払いを済ませてトークを確認すると、尚史から【先に駅に向かってる】と短いメッセージが届いていた。
尚史にちょっと申し訳ないことをしたかなと思いながら、私は尚史のあとを追って駅へ向かう。
「そうですか……残念です……」
お誘いを断られた谷口さんは本当に残念そうにそう言って、しょんぼりとうなだれた。
こんなタイミングで尚史が私に声をかけでもしたら、私も谷口さんもお互いがとても気まずい思いをするに違いない。
今こそ脱出しなければ!
「じゃあ谷口さん、私はこのあと予定があるから、そろそろ行くね」
「あっ、そうなんですね。お引き留めしてすみません」
後ろを振り返らずに急いでその場を離れてレジへ向かう。
尚史は状況が把握できていないから、どうして無視するのかと気を悪くしているだろうか。
レジで会計をしてもらいながらそっと様子を窺うと、尚史は谷口さんに軽く頭を下げたあと店の出入り口の方へ向かって歩きだし、その途中でチラッと私の方を見て、そのまま店を出ていった。
尚史もうまくその場を離れられたようだ。
バッグから財布を出そうとしたとき、スマホからトークの通知音が鳴った。
支払いを済ませてトークを確認すると、尚史から【先に駅に向かってる】と短いメッセージが届いていた。
尚史にちょっと申し訳ないことをしたかなと思いながら、私は尚史のあとを追って駅へ向かう。