インスタント マリッジ~取り急ぎ結婚ということで~
レジのときも尚史の様子を窺っていたから気付かなかったけれど、意図せず私は一番避けたかったあの雑誌を買ってしまったらしい。

「……モモ、こんなの読むのか」

うわー!尚史がドン引きしてる!!

私がやらしいこと考えてるって勘違いされたかも?!

「いやっ、読まないよ?適当に取った中に入ってただけで!絶対に読まないし!」

「ふーん……。それはそれでもったいないけどな、せっかく買ったのに」

尚史はなんのためらいもなく雑誌を手に取り、私の目の前でペラペラとページをめくる。

誌面に並んだ過激な言葉がチラッと見えた。

尚史は顔色ひとつ変えずに文字を目で追っている。

それを見ているこちらの方が恥ずかしい。

なんとなく気まずいなと思っていると、私のスマホからトークの通知音が鳴った。

気まずさをごまかすのにはちょうどいいタイミングだ。

慌ててスマホを手に取り画面を開くと、メッセージは八坂さんからだった。

【モモちゃん、こんばんは。遅い時間にごめんね。明日の仕事のあとで食事でも一緒にどうですか?お酒でも飲みながらゆっくり話したいな】

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