インスタント マリッジ~取り急ぎ結婚ということで~
これ、絶対に不可能だって思ってるやつじゃん!

ここはなんとしても結婚費用を勝ち取りたい!

そして豪華な式に光子おばあちゃんを招待しようじゃないか!

「その言葉、忘れないでよ?」

「そんなに疑うなら誓約書でも書いてあげようか?」

「言ったな……?じゃあ今すぐ書いて判押して!ついでに婚姻届も用意しといて!」

「いいわよぉ~。役所に行けばいつでももらえるらしいから、あとで買い物のついでに役所に行ってもらって来てあげるわ~」

売り言葉に買い言葉とはこういうことを言うのだろう。

自分で啖呵を切っておきながら無謀だと言うことはじゅうぶんわかっているけれど、可能性がないとわかっていても負けられない戦いがここにあるのだ!

朝食の残りを一気に平らげ、コーヒーを飲み干して席を立つ。

「よし……今日は光子おばあちゃんの顔見て気合い入れて、明日から婚活再開する!」

「せいぜい頑張んなさい」

「言われなくても!」

「あっ、そうだ。尚史くんと一緒にお見舞いに行くのよね?お父さん仕事に行っちゃったし、お母さんも一緒に行こうかな」



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